事業内容Services

海洋電子が取り扱う技術は、海中という特殊な環境下での計測技術です。
海中は空気中と異なり電波は伝わりません。代わりに音波を使って通信を行います。
海洋電子は音響を用いた位置計測やデータ通信、温度計測に関する技術をもとに“こんな事が知りたい・測りたい”といった研究機関や企業の皆様のニーズに応じて、各技術を組み合わせたオーダーメイドの機器を設計・製造・販売しています。

音響位置計測技術

海上からの音響信号に対する海中のトランスボンダ(特定の周波数の音波に反応して決められた規則の音波で応答する装置)の応答のしかたを分析して位置情報を得る技術で、主に機器や構造物の位置管理や潜水士の安全管理などに貢献しています。

海中の位置情報の取得

音波を用いることで、電波の届かない海中でも位置情報の取得を実現します。制御ユニットを中心とする相対位置表示を標準仕様とし、GNSSコンパスを接続することで絶対位置表示(緯度・経度、公共座標)にも対応可能です。

トランスボンダの
カスタマイズ

距離や水深、使用期間等に応じて大小様々なトランスボンダを開発・製作します。それぞれのトランスボンダを個別に呼び出して位置情報を取得できます。

用途に合わせた計測方法

単独の送受波器で構成されるため設置が容易なSSBL方式と、複数の送受波器を用いてより精度の高い計測が可能なSBL方式から、用途や使用環境に合わせて機材を選択可能です。

測距技術

電波の届かない海底においても高精度な地殻変動観測を可能にするGNSS-音響方式の導入により、海溝地震の研究に貢献しています。

海底基準局のシェア
100%(直近8年間)

海上との通信により測距を行い、その結果をGNSSの情報と合わせることで絶対位置を計測するのに用いられる海底基準局は、バッテリーにより10年以上の待機時間と60,000回の測距応答が可能です。
販売開始から200台以上の設置実績があり、直近8年間は国内シェア100%となっています。

海底間の測距にも対応

海底間測距は、海底に設置した複数の海底基準局が相互に音響通信を行うことで、プレート間の相対位置の変化を計測します。観測結果は海底基準局内部のメモリーに記録され、浮上回収後に取り出されます。

多様な観測方法の実現

オプションにより、観測期間終了後に海上からコマンドを送信することでアンカーを切り離して浮上させ、回収することが可能です。また、共同観測体制の実現のため、複数の機関の異なるコード体系による測距に対応することが可能です。

設置・回収技術

海底への機器設置やデータの回収には、安全かつ確実な作業が要求されます。
海洋電子は、自社開発の音響通信による切離装置と位置計測装置の統合により、この要求に応えます。

音響通信による
遠隔制御

音響通信を用いた遠隔制御により、魚礁のような大きな構造物を人の手を介さずにクレーンから安全に切り離して設置したり、自己浮上機能を持った機器であればアンカーを切り離すことで水深6,000m以深の海底から回収することが可能になります。

正確な機器・
構造物の設置

高精度な音響位置計測技術を応用することで、水中の機器や構造物の位置を数cm単位の精度で把握して設置することを可能にします。

自社開発の切離機構

取り扱いが容易で高い信頼性とメンテナンス性を持つモーター駆動式と、小型軽量で海底設置用の機器に最適な強制電蝕式をラインナップしています。用途や使用環境に応じて選択可能です。

温度計測技術

海底や地中の微小な温度変化も漏らさず計測できる高分解能な温度センサーを、要望に応じてカスタマイズされた多様な筐体に組み込むことで、幅広いフィールドでの使用を実現します。

高分解能による
高精度の計測

最大10,000分の1℃の高分解能と低ノイズ設計により、微小な温度変化を計測することが可能です。また、電池やメモリを内蔵しており、非常に省電力であるため、単独で数年単位の長期間の計測が可能です。

使用環境に合わせた設計

強度と耐腐食性に優れたチタン合金製の筐体により8,000mの深海で使えるタイプや、回路部品や制御システムの最適化により125℃の高温環境での計測が可能なタイプなど、様々なバリエーションの製品をご用意しています。

多様な観測に対応

槍状の計測部に内蔵した複数チャンネルのセンサーにより地中の温度勾配を計測できるタイプやヒーターを搭載しており、加熱後の温度変化を計測することで熱流量(ヒートフロー)を知ることができるものなど、対象に合わせて多様な構成が可能です。

その他技術

お客様のご要望に合わせたユニークな装置をオーダーメイドで開発・設計します。自社で設計・組立するため、設計自由度の向上や納期の短縮にも貢献します。

リチウム電池の製作

軽量かつ大容量で長期間にわたり安定した電圧を供給するリチウム電池を使用して、搭載機器や観測期間等に応じた最適な仕様の組電池を社内で製作します。

機密性の高い
モールド接続技術

水中ケーブルの接続部分をウレタンゴムでモールドし、高い水密性を確保します。異なる種類のケーブル間の接続や分岐など、臨機応変に製作可能です。

シンタクチックフォーム
(浮力材・断熱材)の製造

微小なガラスバルーンを樹脂で成形したシンタクチックフォームは、低密度・高強度なため浮力材や断熱材として活用できます。